JCB法人カード

JCBの法人カードは個人事業主でも作りやすいと注目を集めている法人カードです。

「JCB法人カードを作るメリットは何か?」
「JCB法人カードを作るにあたっての審査基準や審査の流れは?」

こういった疑問をお持ちの方に向けて、この記事ではJCBの法人カードに関して詳しく説明します。

他の法人カードとの比較やJCB法人カードの種類など、法人カードを作る上で重要な情報も合わせて解説しているので、自分にあった法人カードを見つけたい人は必見です。

JCB法人カードの審査基準は?申し込み条件を確認

JCB法人カード券面

JCB法人カードの詳しい審査基準は一般に公開されていませんが、個人事業主への敷居が低いと話題を集めています。

JCB法人カードは「JCB法人カード」「JCB CARD Biz」「JCBビジネスプラス」の3種類がありますが、申込条件はカードの種類やランクによって異なるため注意が必要です。

今回紹介する「JCB法人カード」の審査基準はこちらのようになっています。

  1. 18歳以上
  2. 法人または個人事業主
  3. 経営者の信用性

審査をスムーズに進めるためには、申請する個人情報の正確さが大切です。

JCB法人カードの審査の流れを解説

JCB法人カードの申し込みから発行まで2~3週間ほどの期間を要します。
発行までに時間がかかる理由は、郵送で確認書類を送付する必要があるためです。

「法人カードの申込み手続きは面倒なのでは?」と考えている人も多いですが、実際の手続きは予想以上にシンプルになっているため、過度に心配する必要はありません。

JCB法人カードの申し込みから発行までの流れを紹介します。

インターネットで申し込み

まずJCB法人カード公式サイトの、申し込みページを開いてください。
会員規約等などをしっかりと読み、内容に同意の上で個人情報の入力を進めていきます。

情報の入力にかかる時間は10~15分ほどです。
法人についての入力必須項目は以下を参照してください。

  • お申し込み法人の種別
  • 法人名 or 個人事業所名(フリガナ)
  • 英字社名
  • 法人所在地と郵便番号
  • 漢字住所(カナ住所)
  • 代表電話番号
  • 業種
  • 資本金
  • 従業員数
  • 設立年月 or 開業年月
  • 法人連絡用Eメールアドレス
  • 判定状況確認用キーワード
  • カードご利用代金明細について

個人事業主の場合は「資本金」と「従業員数」の入力は不要です。

売り上げの入力項目もないため、開業年月が審査の基準となります。
開業年月が長いほど、審査で有利になる傾向があります。

法人で使う場合は代表者と追加で使用する人の情報についての入力も必要となります。
最後に入力した内容に不備がないか確認してください。

JCBから送られてくるメールで審査結果の確認を行う

申し込みの際に入力したEメールアドレスに審査結果が通知されます。
JCB法人カードは審査を通過した場合も、通過していない場合も通知があるので結果を確認しやすいです。

審査を通過するための事前準備として、固定電話の契約、自社ホームページを開設を済ませることをおすすめします。
いずれも法人としての信用度を向上させるポイントです。

カード会社側は信頼のできない法人と契約を行いたいと思いません。

入会申込書と本人確認書類を返送

オンライン審査を通過すると「JCB法人カード入会申込書」が送付されます。
説明を読みながら申込書の記入を行い、印鑑を押してから返送してください。

JCBで法人カードを申し込みの際には、すべての手続きをWeb上で完結させられず、郵送での対応が必要となります。

本人確認書類もあわせて送付する必要があります。
スムーズに手続きを完了させるために、あらかじめ書類を準備するようにしてください。

入会申込書と法人の本人確認書類の法人印の違いがある場合や、書類の発行日から6ヵ月以内でない場合は、契約が認められないケースがあります。

以下、必要な本人確認書類です。

法人の本人確認書類

いずれか1点、発行日から6ヵ月以内の原本またはコピーを提出してください。

  • 現在事項全部証明書
  • 履歴事項全部証明書

法人の代表者の本人確認書類

「法人」の場合、Aから1点、「個人事業主/人格なき社団・財団」の場合Aから2点もしくはA・Bから1点ずつ提出してください。
「A」の本人確認書類に記載のある「本店所在地」や「代表者または個人事業主現住所」が入会申込書の時に申請したものところなる場合は、現住所の記載がある「B」のいずれか1点を提出する必要があります。

「A」
  • 運転免許証または運転経歴証明書
  • 各種健康保険証
  • パスポート
  • 在留カード、特別永住者証明書等
  • マイナンバー(個人番号)カード
  • 住民票の写し
「B」
  • 電力会社、水道局などの公共料金の領収書
  • 国税または地方税の領収書、もしくは納税証明書
  • 社会保険料の領収書

※領収日付があり、発行日から6ヵ月以内のものに限ります。

契約確認書類の受領

1~2週間程度で契約確認書類が送付されます。
契約内容に相違がないか確認を行ってください。

カードの種類によっては法人の所在地に郵送されますが、代表者の自宅住所宛に書類が届きます。

JCB法人カードをカード発行

契約確認書類を受け取ったことを確認できたら、カードの発行手続きが行われます。
1週間ほどでカードが届くので、申し込みから発行まで完了させるのに要する期間は2~3週間ほどです。

発行まで期間が開くため、余裕を持って手続きを進めることが大切です。

JCB法人カードを持つメリットとは?ビジネス利用に最適なカード

JCB法人カードはJCBの機能を始め、法人ならではのサービスを利用できるカードです。
JCB法人カードは「JCB法人カード」「JCB CARD Biz」「JCBビジネスプラス」の3種類に分けられます。

まずはJCB法人カードを持つメリットについて詳しくご紹介しますので、カードを作ろうか悩んでいる方は必見です。

会計ソフトとの連携など経理業務の効率化が図れる

会計ソフトのロゴ

ビジネスシーンでは接待費や交通費など様々な経費がかかりますが、JCB法人カードを導入することで利用明細が明確になり、資金管理の作業効率が向上します。

支払先、カード利用日、利用金額が明確になり、お金の流れを把握しやすく便利です。

JCB法人カードは会計ソフトと連携できるため、会計処理作業の効率化を図れます。
会計ソフトとは「freee」や「弥生」などのソフトです。

「月末や年末など経費精算に膨大な時間がかかる」と作業効率の改善を目指したい法人は、JCB法人カードの導入で効率化を図れます。

従業員が経費を建て替えなくて済む

接待で立て替えをするためにATMから現金を引き落として準備をしたり、大きな金額を仮払いしたりなど、負担を感じた経験のある方は多いのではないでしょうか?

従業員の負担を軽減するためにJCB法人カードは役立ちます。
ビジネスシーンとプライベートで使用するカードを分け、資金管理がしやすくなるのも従業員にとって嬉しいポイントです。

支払いもJCB法人カードで迅速に行えます。
例えばタクシーなどで素早く支払いを済ませたいときに、現金ではなくJCB法人カードを使用すればスムーズです。

利用金額に応じてポイントが還元されるためお得

JCB法人カードを使用することでポイントが還元されるのは大きなメリットの一つに挙げられます。
利用金額に応じてポイントが貯まっていく仕組みです。

利用合計金額が税込みで1000円に達するごとに、1ポイントごと加算されていきます。
支払い方法によってポイントが付与されるタイミングが変わるので注意が必要です。

  • ショッピング1回払い→お支払い月に一括
  • ショッピング2回払い→お支払い月に2回
  • ボーナス1回払い→お支払い月(8月または1月)に一括
  • ショッピングリボ払い、ショッピング分割払い→初回お支払い月に一括
  • ショッピングスキップ払い→当初のショッピング1回払いのお支払い月

貯まったポイントはお好みの商品と交換したり、ショッピング時に利用したりなど、様々な使い道があります。

  • 商品と交換
  • 買い物に利用
  • お支払金額に充当
  • マイルや他のポイントに移行

ポイントの有効期限はカードの種類によって異なりますが、2年から5年間です。
貯まったポイントは会員専用WEBサービスの「MyJCB」で確認できます。

カードの後払い機能で一定期間キャッシュを確保できる

JCB法人カードで経費を支払う場合、1ヵ月の利用額を翌月にまとめて支払いのため、キャッシュフローに余裕ができます。
実際の支払いまで1ヶ月有余ができて、急な支払いにも対応可能です。

出張・宿泊に便利なサービスが充実

出張や宿泊時にかかる経費をJCBカードで精算することで、個人が大きな額を負担する必要がなくなります。
さらに限定宿泊プランなど出張関連サービスが充実しているのがJCB法人カードのお得な点です。

法人向けインターネット出張サービスである「JCB.ANA@desk」や、航空券の予約ができる「JCB de JAL ONLINE」、ネット予約&チケットレス乗車サービスの「JR東海 エクスプレス予約サービス」、リーズナブルな宿泊プランを提供している「じゃらんコーポレートサービス」などを利用できます。

他にも接待や贈り物で役立つサービスや、オフィス用品をお買い得に購入できるサービスなど、ビジネスシーンで役立つサービスが豊富です。

さまざまな支払いを一本化でき手数料の削減が見込める

複数の支払いを一本化できるのは法人カードの大きな強みです。
指定口座から毎月自動振替されます。

支払先が複数ある場合、振り込み手数料や代引き手数料などにかかるコストもかさみますが、JCB法人カードの利用でコスト削減や経費削減が可能です。

JCB法人カード3種類を比較!どのカードを選ぶのがおすすめ?

JCB法人カードには「JCB法人カード」「JCB CARD Biz」「JCBビジネスプラス」の3種類に分類されます。

JCB法人カード券面
JCB法人カード
JCBカードBiz
JCB CARD Biz
JCBビジネスプラス
JCBビジネスプラス
年会費 1,375円(税込)
初年度無料
1,375円(税込)
初年度無料
1,375円(税込)
初年度無料
申し込み条件 18歳以上の法人の代表者
または個人事業主
20歳以上の法人の代表者
または個人事業主
18歳以上の法人の代表者
または個人事業主
ポイント還元率 0.5% 0.5% 最大3%
付帯保険 海外旅行、国内旅行、ショッピング 海外旅行、国内旅行、ショッピング ショッピング

それぞれのカードの特徴やおすすめの方を紹介するので、JCBで法人カードを作ろうと考えている方はぜひ参考にしてください。

JCB法人カード

JCB法人カード券面

この記事で主に紹介している「JCB法人カード」の特徴として、以下の点が挙げられます。

  • カードを追加発行可能できる
  • ETCカードを複数枚同時に発行OK

追加カードを発行できるので、従業員用のカードを作成して業務の効率化を図れます。

ETCカードを複数枚発行可能で社用車に搭載でき、従業員が高速道路を使用する際の負担を軽減できるのが利点です。

ETCカードを利用する際もポイントが加算されるため、お得なサービスを利用できます。
中小企業の経営者や社用車を所有する法人におすすめのカードです。

「JCB一般法人カード」、「JCBゴールド法人カード」、「JCBプラチナ法人カード」とランクが分かれています。

JCB CARD Biz

JCBカードBiz

「JCB CARD Biz」の特徴的な点です。

  • 電子マネー対応可能
  • 法人の本人確認書類が不要
  • 他社ポイントやマイルに移行可能

「JCB CARD Biz」はQUICPayの他、Apple PayやGoogle Payに対応しているので、キャッシュレス決算が可能です。

個人事業主の場合は、開業届などの仕事に関係する書類提出が不要で、本人確認書類のみで発行できるのもメリット。

フリーランスの人で、仕事用のカードを探している人でも発行しやすいです。

1,000円カードを利用するごとに1ポイント加算されますが、JALマイルやANAマイル、nanacoポイント、dポイントなどを始めとした他社ポイントやマイルに移行できるので、特定のポイントを集中して貯めたい方におすすめです。

ビジネスやプライベートを問わず使用できるカードを探している方や、起業したばかりの会社や個人事業主に向いています。
ランクごとにカードが分かれており、「JCB CARD Biz」、「JCB CARD Biz ゴールド」、「JCB CARD Biz プラチナ」の3種類です。

JCBビジネスプラス

JCBビジネスプラス

JCBビジネスプラスの特徴は、他のJCB法人カードより還元率が高い点です。

還元率は最大3.0%で、利用額に応じてキャッシュバックがあるのが大きな特徴です。
交通費と出張旅行費がキャッシュバックの対象となるため、出張など外回りが多い企業に向いています。

JCBで唯一のキャッシュバック型であるため、ポイント管理が得意でない方におすすめの法人カードです。
「JCBビジネスプラス法人カード」と「JCBビジネスプラスゴールド法人カード」があります。

JCB法人カードと他の法人カードを特徴や年会費、還元率など気になる項目から徹底比較

「JCB法人カードって他の法人カードと比べてどうなの?」と疑問をお持ちの方に向けて、他の法人カードの特徴を紹介します。
年会費、国際ブランド、限度額、還元率、交換可能マイル、発行までにかかる期間、付帯保険、申し込み条件などの項目をご説明しますので、カード選びで悩んでいる人は必見です。

「JCB法人カード」はビジネスに便利な1枚

JCB法人カード券面

「JCB法人カード」は中小企業・個人事業主向けのカードです。
ビジネス拡大時に便利なサービスが充実しているのが、特徴に挙げられます。

年会費 初年度無料※1
国際ブランド JCB
限度額 10万~100万円
還元率 0.50%(Oki Dokiポイント)
交換可能マイル JAL、ANA、ANAskyコイン、スカイマイル
発行までにかかる期間 2〜3週間程度
付帯保険 海外旅行、国内旅行、ショッピング
申し込み条件 法人の代表者もしくは
18歳以上の個人事業主

※1 2年目以降は1,375円かかります。

ここからはその他の法人カードについて、JCB法人カードと比較しながら紹介していきます。

「アメリカン・エキスプレス・ビジネス・カード」はステータス性のあるカード

アメリカン・エキスプレス・ビジネス・カード

「アメリカン・エキスプレス・ビジネス・カード」は限度額が個人によって異なるタイプのカードです。
JALマイルの還元率が高く、世界130カ国の空港ラウンジを無料で利用できます。

年会費 初年度無料※1
国際ブランド American Express
限度額 個別に設定
還元率 1.00%(メンバーシップ・リワード)
交換可能マイル ANAマイル、スカイマイル
発行までにかかる期間 1~3週間ほど
付帯保険 海外旅行、国内旅行、ショッピング
申し込み条件 法人格を持つ法人の代表者、個人事業主、専門職、有資格者

※1 2年目以降は13,200円かかります。

JCB法人カードはアメリカン・エキスプレス・ビジネス・カードと比較すると2年目以降の年会費が安いです。
初年度は無料でも、2年目以降に年会費がかかる可能性があるので事前に確認しましょう。

「三井住友ビジネスカードfor Owners」は個人事業主でも発行できる

三井住友ビジネスカードfor Owners

三井住友カードの法人代表者や、個人事業主向けの法人カードです。
手続きに登記謄本や決算書などの書類が不要であるため、申し込みはシンプルになっています。

年会費 初年度無料※1
国際ブランド VISA、MasterCard
限度額 10〜150万円
還元率 0.5%(Vポイント)
交換可能マイル ANA
発行までにかかる期間 最短で3営業日
付帯保険 海外旅行、ショッピング
申し込み条件 法人の代表者もしくは20歳以上の個人事業主

※1 2年目以降は1,250円かかります。
※2 学生も申し込み可能です。

JCB法人カードは18歳以上なら申し込み可能ですが、三井住友の法人カードは20歳以上になっています。
成人未満で法人カードの作成を考えている人にはJCB法人カードがおすすめです。

「オリコ EX Gold for Biz」は年会費が安い法人ゴールドカード

オリコ EX Gold for Biz

「オリコ EX Gold for Biz」はゴールドカードにも関わらず初年度年会費が無料でコスパが良いカードです。
ゴールドカードならではの特典を利用できます。

年会費 初年度無料 ※1
国際ブランド VISA、MasterCard
限度額 10〜300万円
還元率 0.50%(暮らスマイル・オリコポイント)
交換可能マイル ANA
発行までにかかる期間 2〜3週間程度
付帯保険 海外旅行、国内旅行、ショッピング
申し込み条件 個人事業主、法人代表者

※1 2年目以降は2,200円かかります。

海外出張が多い人はVISA、MasterCardを国際ブランドにもつオリコ EX Gold for Bizなどのカードがおすすめですが、JCBは国内の加盟店が多いため、国内でお得に使用したい人はJCB法人カードが向いています。

ダイナースクラブ ビジネスカードは最高峰の法人カード

ダイナースクラブ ビジネスカード

ダイナースクラブ ビジネスカードは世界初の国際ブランドと言われる由緒あるカードです。
グルメやエンタメなど様々なジャンルでの優待サービスが充実しています。

年会費 29,700円(税込)
国際ブランド Diners Club
限度額 個別設定
還元率 1.00%(ダイナースクラブ リワードプログラム)
交換可能マイル ANAマイル,スカイマイル,マイレージ
発行までにかかる期間 2~3週間
付帯保険 海外旅行,国内旅行,ショッピング・リカバリー,ゴルファー
申し込み条件 27歳以上の法人の代表者、団体の代表者、役員もしくは個人事業主

JCB法人カードは18歳以上で申し込み可能であるため、27歳以上が申し込み条件のダイナースクラブビジネスカードに比べて作りやすいです。

JCB法人カードの支払いは?締め日や支払い日をチェック

JCB法人カードの締め日は毎月15日締めです。

金額確定日が毎月24日前後、翌月10日(10日が土・日・祝日の場合は翌営業日)が支払い日となります。

※海外、一部の店舗、ETCカードなどを利用した場合、支払いの集計に時間を要して翌月分に引き落としがずれることがあります。

例えば利用期間が1月16日~2月15日の場合、金額確定日が2月24日、支払い日が4月10日になります。

JCB法人カードの支払いができなくなったら?

JCB法人カードの支払い日に支払いが確認できなかった場合、その翌日からご入金をJCBが確認した日まで「遅延損害金」と言われる利息が発生します。

支払いを遅延した場合、支払いが完了しても利用金額や内容により、カードの利用を一部制限されることがあるため注意が必要です。

支払い金額の詳細はJCB会員専用WEBサービスである「MyJCB」の「カードご利用明細照会」から確認できます。